高校3年生の夏。
偶然、手にした「太郎物語(高校編)」とその続編にあたる「太郎物語(大学編)」(曽野綾子著)が僕のその後の人生を大きく揺さぶった。
簡単に言って、肩の力を抜いた生き方ができるようになった。
それとみんなと一緒でなくも構わないんだという、今の人生そのものである考え方を、曽野綾子の世界で学んだ。
人生は最後の瞬間にでもやり直せる。
彼女の小説やエッセイは、全て、人間は愚かであり、愛すべき存在であり、悪人も善人もいてこその世の中なのだと教えてくれる。
彼女の歯に衣着せぬ言葉と背筋を伸ばした和服姿が好きだ。
▼太郎物語(高校編)改版
▼太郎物語(大学編)改版
▼自分をまげない勇気と信念のことば

他者との関わりのなかで、自分の価値観を削られていく人たち。
他人の言葉を鵜呑みにし、人と同じことを繰り返す、これほど味気ないことはあるまい。
人生は、人と違うからこそおもしろい。
「叶えられない希望を追うのが人生の美学」
「凋落は人間に対する愛である」
「現実と折り合えることが強さの証拠」
―現実というカベ、生と死、世の中の善と悪を見据え、自分を失わずに生きる人々へ向けた箴言集。
【目次】
第1章 あきらめない勇気、断念する勇気―人生の価値について
第2章 つきあい上手の秘訣―友人、他者という存在
第3章 善と悪を見抜く力―倫理とは何か
第4章 現実というカベにぶつかった時―物事の表と裏
第5章 子供たちに何を教えるか―大人になる条件
第6章 老いを迎え討つ―死と向き合う
第7章 家族が家族であるために―夫婦、親子のいい関係
▼誰のために愛するか

▼誰のために愛するか(続)

▼「いい人」をやめると楽になる

■曽野綾子の世界